ちょうど 時計を覗くと 午後七時 宿に到着
東京を朝七時に出発 12時間 かかった。
足腰の痛みを抱えながら まずはお風呂に
ひっそりとした山間の温泉。
予約をする時 「被災者の皆さんも一緒に泊まってますが
いいでしょうか」
七年前 東北地震 津波の災害を聞き 目にして 災害援助を
己の手で直接渡すべく 東北に出向いたのは5月
個人での直接の受け入れの準備は出来ないことで 上官と二人で
直接 避難された方々が宿泊してる宿へ
「家の壁が少しひび割れたぐらいで 良かったと思ってたら
村の放送で 何時間以内に村から避難して下さいと聞いたときはビックリした。」
飛び込んだお風呂の中で 声を掛けた老人声」
疲れ果てた声。
まさに原発の避難地域からの村人
隣には 小学生ぐらいの孫が
湯けむりの中での会話
最初は 村の仲間と一緒の避難 それから だんだん バラバラになり 今では五人程
寂しい 苦しい 家族がバラバラ 女房は避難先で
病に倒れ 病院に
「これからどうなるんだろう、、、」
あれから七年のときが流れた
あの老人と孫は 今 どうしてるだろうか
渡したお菓子を嬉しそうにしていた顔が今でも目の前に
あれから七年のときが流れた。