こじんまりした旅館。
家族経営の落ち着きのある風情と雰囲気が漂ってる。客室12室。
玄関の横に今日、宿泊するお客様の名前が書かれてあった。
白地の山口様の名前が、黒看板の上に踊ってる。
入口から見ると、靴を脱いであがった横に帳場がある。
昔の宿屋がお客様を迎える風情を残してる。この場所でお互いにはじめての
挨拶をする。
迎えてくれたのは和女将。色白の小柄な女将。
廊下は磨かれて、無垢材の1本1本の歴史が足元から伝わってくる。
部屋はこじんまりとした和室で表に面した障子を明けると正面に同様な旅館の
風情が飛び込んでくる。
顔を上げると山々の緑が目に映る。ところどころに冬のスキー場の名残が見える。
先ずは温泉。
少し熱めのお湯に体をつかす。
出発してから、途中、戸隠神社の参拝での急な登山道などで足腰がくたびれ始めてる。
透明無色の温泉に悲鳴を上げ始めた足腰をつけると、なんとなく体の中までの疲れが
無くなって行くようだ。
人気のいない温泉に体と心を休ませる。
そっと、体全部、いや、頭までお湯の中に。。。。。
何もかも疲れがお湯と共に消えていく。
さー、食事の後は温泉街をブラリとしようか。。。
6時30分の夕食は別室である。八条の部屋にはテーブルが2つ。
それぞれのテーブルには今日の夕食が用意されてる。
窓側には先客が食事を進めていた。我々と同年代の夫婦であろうか。
「お先に頂いてます。」
こちらを見ながらの挨拶が初対面の緊張感を吹き飛ばす。
それから食事をしながらの会話が進む。
目の前には手作りの料理が。刺身、魚、肉、サラダ、などそのほかも出されたが
アルコールと今日の疲れだあまり覚えていない。
いつもは9時前後に寝てしまうので、その前に温泉街の散策へと足を運ぶ。